5回の作製作業を経て、ついに完成したへくり沢の模型。
3月29日に内々でお披露目会が行われました。
マップテクノの安斎さんと
作製に携わった有志のみなさんが集まり、完成した地図を近くから、もしくは全体的に、はたまた広瀬川から山側からといろいろな角度で眺めてはここはどうだと議論をしたり説明をしたり話が大変盛り上がりました。
現段階では完成したもののまだ仕上げが残っている状態でこのあとこの上からニスを塗ったり、橋を(立体的に)かけたりされます。ここから先はマップテクノさんにお任せですが。
そして4月26日には柏木市民センターにて事業報告会が行なわれました。
まずは岡崎修子館長さんがご挨拶と昨年の9月より開始されたへくり沢事業の報告がなされました。
第一回目の仙台市博物館市史編纂室長の菅野正道氏の講座から~東北文化学園大学準教授八十川淳氏~東京スリバチ学会会長の皆川典久氏の現地調査までを説明。
マップテクノさんや有志のみなさんの他にも興味がある方が参加し、またみちのく博物学団の方2名がオブザーバーとして参加。
そして東北大学の地学ゼミナールの学生さん二人が彼らの観点からスライド(自分たちでへくり沢をあるいて撮った写真)を交えてへくり沢について説明や見解を述べてくれました。
河川争奪など学生ならではの見解なども聞けてとても興味深かったです。
・八幡小学校の裏辺りは昔深い沢だったが現在ではまったく形跡がわからない(実はこれは戦後の瓦礫処理で埋め立てられたため高低差が無くなった)
・へくり沢なんて知らなければ存在自体気づくことはむずかしいだろう。
・春日神社辺りでは沢は浅く下流に行くほど深くなるのは上町段丘の地層が硬いものだったからではないか。
・実際の歴史を知ることもおもしろいが、自分なりに仮説を立てて想像するのもおもしろいと思う。だから合っているか間違っているかの前にそれがたのしいのだと。
特に最後の考え方が共感を覚えました。まさにその通りだと思います。楽しさはそこにあると思います。
へくり沢の河口
橋が架けられました。
今年度の事業は本当のへくり沢のジオラマを造ります。
今野喜一さんの描いた「昭和15年頃の春日神社周辺の様子」(春日神社境内に設置)をもとに本物のジオラマを作製いていきます。興味のある方は柏木市民センターへお問合せください。
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